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  • 執筆者の写真北 勝成

呼吸と身体のしくみ③「息苦しさ改善体操」

更新日:2023年9月10日

老 化:人間は年齢を重ねるほどに息きれしやすくなった」と感じる事が多くなります。

大きな理由としては「肺の老化」が考えられます。肺機能は25歳をピークに衰えていき、年をとるほど肺の弾性収縮力が弱まっていきます。機能的には肺活量や1秒量等が低下。

高齢になるほど、呼吸筋力が低下し、胸壁が硬化して胸郭コンプライアンス(膨らみやすさ)の低下により、呼吸困難感がきます。


精神的ストレスと呼吸困難感:現代はストレス社会と呼ばれています。精神的なストレスにより無気力、不眠症、自律神経の不調等身体的な不調をの方が増えています。ネガティブな情動は、頭痛や動悸、息切れ等様々な身体的な症状を引き起こします。また不安な感情は

脳の働きによって呼吸を速く浅くさせる事が明らかになっています。過度のストレスがかかると人間は自ずと大きく呼吸をするようになります(うつ病の患者ではため息が多発する例も多く見られています)。精神的なストレスは私たちの呼吸に強く影響を及ぼし、息苦しさ、すなわち呼吸困難感を生み出しています。


身体的ストレスと息苦しさ:パソコンやスマホの長時間使用により前屈みで猫背になり

、少しずつ体にストレスが溜まっていきます。息が詰まりそうで息を吸っても胸が拡がらないような感覚にとらわれる事も。パソコンやスマホの使い過ぎでストレスが高まると、呼吸筋から脳へとつながる感覚神経が過剰に反応してしまい、呼吸筋の働きを狂わせてしまいます。すると胸が拡がらず呼吸が浅くなります。


脳と呼吸筋のミスマッチ息苦しさを感じる人は「胸が拡がらない」「胸部に違和感」と自覚症状を訴える場合が多いです。呼吸困難感は、胸が膨らんだり縮んだりする呼吸筋の動きに伴って生じています。呼吸が正常に行われている場合は、脳の呼吸中枢の指令と筋肉(筋紡錘)からの情報が一致しています。しかし何らかの原因で呼吸中枢と筋肉からの情報が一致しなくなる(ミスマッチしている)時に呼吸困難感が引き起こされることが明らかになっています。脳から筋肉へ伝えられる情報と、筋肉から脳へ伝えられる情報が一致していれば「呼吸困難感」が起こらないと考えられるので、脳と筋肉の情報をマッチさせるためにストレッチ体操が有効になります。


脳と筋肉をマッチさせるストレッチ体操:脳と筋肉の情報をマッチさせるには2つの事が必要となります。◉脳から指令を出して、筋肉を収縮させる:呼吸筋は自分の意志で動かせる筋肉。「息を吸う」と脳が意識すれば吸息筋を収縮させ、空気を肺に取り組むことができます。吐くときも同様です。◉収縮した筋肉から、脳へ情報を送る:息を吸っている情報、吐いている情報を脳へ伝えるには筋肉の内部にある筋紡錘の活動していなければなりません。この筋紡錘はストレッチされることによって活動し脳へと情報が伝えられます。


まとめ呼吸筋の収縮、筋紡錘のストレッチが同時に行われることで、脳の情報と筋肉の情報がマッチします。呼吸筋をストレッチした状態で収縮させ呼吸を行う。これを実践するための体操が「呼吸筋ストレッチ体操」です。


次回は「呼吸筋ストレッチ体操について」。



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